1984YZR500 製作記

平忠彦選手が'84年に全日本でタイトルをとったYZR500を製作します。

廉価版キットの場合、ベースキットはHasegawa製'88YZR500を使うのですが、
今回は、余っているガレキのパーツとジャンクパーツで組むことにしました。
Hasegawaを使う場合は、同じチームカラーのキットを使えば、デカールが使えて良いです。
ちなみに初期のフルキット版の場合は、タイヤのみタミヤ製'99-00の500ccマシンの物を使います。

1.フレーム
シートレールやアッパーカウルステーなどで歪みがある場合は、熱湯に付けて修正します。
今回は、シートレールの接着部に虫ピンを入れて歪みを矯正しました。

レジンパーツで野暮ったい部分があるのでディテールアップします。
作例では、アッパーカウルステーを細くしたり、ステップホルダーを薄くしたりしました。


2.マフラー
廉価版のチャンバーは'87用なので、エキパイを短くして角度を変えます。
サイレンサーを切り離して、エキパイを短くカットします。
チャンバーの膨らみが始まるあたりのエキパイをライターで熱して曲げます。
曲げた部分にパテを盛って、チャンバーからエキパイのつながりを自然な感じにします。


3.スイングアーム
左右を接着しただけです。
ディテールアップするなら、チェーン引きのあたりでしょうか。
ちなみにレジンパーツの接着には、2液性の瞬間接着剤を使っています。
私は、パイプや小物の接着等にも2液性を多用しています。
1液性は、接着材が見えにくい、硬化が早すぎる、開封後長期保存できない、ので使っていません。


4.カウル
サイドカウルのエアインテーク部分(赤丸)を削ります。
エアインテーク前方の溝やモールドをパテで埋めて平にします。
カウル左側のNASAダクト後方の膨らみ(青丸)はないので削ります。

カウルは厚めにしているので、フチを薄くします。
センターカウルのダクトも薄くします。


5.カウル塗装
赤い部分は塗装で再現して、青い部分だけデカールを貼ることにしました。

全体にライトグレーサフを吹き、カウル裏側を艶消し黒で塗ります。
カウル表側は、白サフを吹いて、ピュアホワイトで塗装します。
ストロボラインの縦方向の白いラインは、マスキングテープを細く切って貼りました。
頭で考えているほど面倒ではなく、予想していたより綺麗に塗れました。
ただ、缶スプレー(ブライトレッド)で塗ったのでマスキングの境目で侵食している部分がありました。

ストロボラインの青い部分のデカールを貼ります。
カウル前方の内側に折り返す部分は少し難しかったです。
(と言うか、画像のとおりかなり雑ですが、ほとんど見えないのでこれで良しとします)


6.タンク、シート塗装
実車は、シート背面のラインがサイレンサー部の穴で完全に分断されています。
ラインが太すぎたのか、穴が小さいのか、下側がつながってしまいました。


7.足回り
ホイールは、85YZRとの違いを多くしたかったので、0W70の7本スポークにしました。
基本はMARVICの3本だと思いますが、他に5本スポークも使っていたようです。
ディスクの塗装は、内側をアルミシルバー、外側をスーパーアイアン、中間を黒鉄色で塗りました。
フロントフォークのインナーは、100均のアルミテープを貼りました。


8.その他小物
チャンバーの塗装は、スーパーステンレスの上に黒鉄色を塗りました。
長いほうのサイレンサーのデカールは、フルキット版のときのシルク印刷製を使いました。
10年以上前の物ですが余裕で使えました。クリア部の黄ばみもなく素晴らしいデカールです。
短いサイレンサーは、ALPS製ですがシルク製と遜色ないです。こちらも素晴らしい。


9.エンジン搭載
エンジンの塗装は、全体をスーパーシルバーで塗ったあとシリンダー部をマスキングして、
エンジン本体を黒鉄色+銀+銅で塗りました。(本体は、もう少し濃いほうがいいですね)
フレームも、スーパーシルバーで塗りました。
ブレーキフルードの緑のパイプは、手芸屋で買ったテグスです。


10.足回り組立
フロントは仮組状態です。ハンドルやフェンダーの接着は最後にします。
上の画像でわかりにくかったですが、100均のアルミテープいい感じではないでしょうか。

スイングアーム左側(中央より少し前寄り)に小さな穴が開いています。
上のフレームの画像をよく見るとステッププレートにも穴が開いています。
ここに虫ピンを刺してスイングアームの垂れ角を固定しようという寸法です。
(右側ならブレーキレバーで穴が完全に隠れるので、反対側のほうが良かったですね)


11.車体組立
スイングアームは、ピボット部を差し込むように取り付けます。
上述のとおり左側ステッププレートに虫ピンを打ってスイングアームを固定しました。
虫ピンは、ほとんど見えません。穴は処理する予定でしたが力尽きたので省略します。

その後、リアサス>チャンバー>サイレンサーの順に組みました。
何度も仮組したのでサクサク作れましたが、このあたりはパズルのようです。
上のチャンバーは、エンジンとだけ接着していて、フレームとはつながっていません。
不安定な状態ですが、シートを付けると固定されます。

リアブレーキのホースの取り付けは、シリンダー前方の隙間がほとんどなくて面倒でした。
フロントもカウル装着後にホース類を付けるしかないので、いつも苦労しています。

で、ストリップの画像です。カッコいいです。ガレキとは思えない。


12.完成
久しぶりの完成品で粗い部分があったり、
ジャンクパーツを使ったので実車と違う部分もありますが、
なかなかカッコ良くできたと思ってます。